2017年10月28日 (土)
末期の水
医師により臨終が告げられたとき、臨終の人に対して、家族が枕元に寄って順番にその唇に水を含ませることを「末期の水」あるいは「死に水」をとるといいます。
これは仏教の教えからきた習わしで、冥土への旅立ちの際に、のどの渇きに苦しむことのないように、また、亡くなった人の魂を家族が呼びとめたいという願いがこめられています。
慌てずに、安らかな気持ちで故人の「末期の水」をとってあげましょう。病院で臨終を迎えたとき、末期の水は病院が用意してくれますが、最近は自宅に戻ってから行われたり、納棺の儀に行われたりすることが増えています。
■ 末期の水のとり方
死に水をとるには、新しい筆の穂先か割り箸の先にガーゼか脱脂綿を白糸でくくりつけたものを用意して、湯飲み茶碗の水に浸し、臨終の方の口を湿らします。
「末期の水」を行う順番は、一般的に故人と血縁の深い人が先に行うことになっています。夫が亡くなった場合、最初に妻が行い、その次に子供、夫の両親、夫の兄弟姉妹、知人・友人といった順番になります。
私の経験から、臨終の方が大病を患ってしまい、お好きな飲み物がしばらく飲めなかった場合、お水の替わりに、お酒・ジュース・お茶等を上げて頂いてもよろしいかと思います。お気持ちのまま、悔いを残さないようにして頂ければと思います。
by Y