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家族葬と言われたら参列しない?判断基準とマナーを紹介

現代の葬儀では、一般葬ではなく家族葬という小規模なスタイルも増えています。しかし、家族葬は比較的新しい葬儀のスタイルなので、親族にあたらない方やあまり親交のなかった親族は参列していいのか分からない方も多いものです。

もしも参列したものの、本来は参列すべきでなかった場合、無駄足になるばかりか遺族に迷惑をかけかねません。そこで本記事では、下記についてまとめました。

  • 家族葬の参列者の範囲
  • 家族葬の参列を判断する3つのポイント
  • 家族葬に参列する/参列しない際のマナー

この記事を読むと、家族葬に参列する基本的な範囲や判断基準が分かるため、参列していいのかお悩みの方におすすめです。

目次

家族葬とは?

家族葬とは、家族や親戚など、故人と親交のあった人を中心に執り行われる葬儀です。友人や会社の同僚などは、基本的に参列しないことが多いです。

比較的新しい葬儀のスタイルで「親しい間柄の人たちだけでゆっくりと見送りたい」という思いや新型コロナウイルスの影響から、徐々に増加しています。

とはいえ、家族葬に明確な定義はなく、実際のところは「規模の小さい一般葬」と考えて差し支えありません。多くの場合、参列者は30名以下程度になると言われています。


なお、下記の記事で家族葬が選ばれている理由やメリット・デメリットを解説しているので、詳しく知りたい人はぜひご一読ください。

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家族葬の参列者はどこまで?

家族葬の参列者について参列すべき明確な基準は存在せず、家族葬に誰を呼ぶかは遺族の意向で決まります。一般的に2親等以内が多いと言われていますが、遺族が望む場合は親族ではなくても参列が可能です。

つまり、遺族から葬儀の連絡がない場合、故人との思い出があったとしても参列は推奨されません。どうしても故人にお別れを言いたい場合は、葬儀が終わったあと自宅へ弔問するのがおすすめです。

「お参りだけでも」と、遺族の意向を無視して参列すると、遺族に負担・迷惑をかけてしまうので十分に気をつけましょう。

家族葬の参列を判断する3つのポイント

家族葬と言われたら、何を基準に参列していいのか分からない方も多いです。そのため、家族葬の参列を判断するポイントをまとめました。

  • 参列願いがあるか
  • 訃報の連絡があるか
  • 葬儀の情報が記載されているか

家族葬の参列を判断するポイントは、直接参列の連絡があったかという点にあります。基本的に家族・親族以外は参列しません。新聞のお悔やみ欄で知った場合は、参列を控えるべきです。ひとつずつ見ていきましょう。

参列願いがあるか

基本的に遺族から参列願いがない場合は、参列しません。「一般葬ではなく家族葬を行う」と連絡があれば、家族・親族のみで行われると考えられるため、お通夜と葬儀ともに参列は避けたほうがよいでしょう。

お別れの言葉を言いたい場合でも、無理やり参列すると遺族に迷惑をかけてしまいます。

しかし「参列は不要」という意向が明確にされていなければ、参列すべきか迷ってしまうものです。この場合は、直接遺族や葬儀場に連絡をして確認するのをおすすめします。

訃報の連絡があるか

そもそも遺族から訃報の連絡がない場合も、参列は避けたほうが無難です。訃報の連絡がないのは、遺族が「参列するか、香典を用意すべきかなど迷わせてしまうのを避けたい」と配慮しているケースもあります。

また、何らかの事情があってお知らせできない可能性もゼロではありません。そのため、もし何かをきっかけに訃報を知ったとしても、無理に詮索したり日程を調べて参列したりするのはやめましょう。

葬儀の情報が記載されているか

訃報を受け取った際に、参列願いの有無で判断できるのは前述したとおりです。そのほかにも、葬儀会場の詳細や日時など、葬儀の情報が記載されているか否かに注目しましょう。

訃報に葬儀の情報が記載されていない場合は、亡くなったという事実のお知らせにとどまり、参列は望んでいないと判断できます。

このように、家族葬の参列においては、遺族の意向を最優先するということを覚えておきましょう。

家族葬に参列する際のマナー4つ

家族葬に参列する際は、下記のマナーに注意しましょう。

  • 服装
  • 香典
  • お悔やみの言葉
  • 焼香

一般的な葬儀のマナーと変わらないものも多いですが、小規模な家族葬ならではの注意点もあります。順番に見ていきましょう。

服装

服装は一般葬におけるマナーと差はなく、準喪服を着用するのが一般的です。おもな特徴をまとめました。

参列者服装の特徴
男性シングル・ダブルのブラックスーツワイシャツは白ネクタイ・靴下・靴は黒タイピンはつけない
女性黒のスーツやワンピース、アンサンブルバッグ・ストッキング・靴は黒ネックレスは一連のパールネイルは落とす派手なメイクは避ける
子ども制服がある場合は制服制服がない場合は地味な服

光沢のあるスーツやカジュアルな服装、露出度の高い服装は避け、清潔感のある身だしなみを心がけましょう。また、平服の案内があった場合は、略喪服で構いません。

ただし、注意したいのは「平服=普段着」ではないことです。平服とは、黒一色ではなくてもグレーや紺など、落ち着いた色合いのスーツを指します。シャツやジーンズなど、カジュアルな服装を指すのではないため気をつけましょう。

香典

香典は一般葬と変わらず、故人との間柄によって適切な金額を用意します。

ただし、家族葬は、遺族の意向で香典を辞退するケースも多いです。訃報の案内に、香典辞退の旨が記載されている場合は、遺族の意向にしたがって香典は用意しません。

香典辞退のおもな理由は香典返しの手間を省くことなので、無理に香典を用意すると遺族に迷惑がかかります。また、香典辞退の旨を葬儀場で知るケースもあるため、その場合は無理に渡さずに速やかに取り下げましょう。

お悔やみの言葉

家族葬は規模が小さく、参列者も最小限を想定しているため、受付を用意していないケースもあります。そのため、お悔やみの言葉は遺族に直接かけても問題ありません。

ただし、遺族は葬儀の準備に忙しいため、長々と話すのではなく「お悔やみ申し上げます」や「この度はご愁傷様です」など端的な言葉で伝えましょう。

また、一般葬と同じく「たびたび」や「重ね重ね」などの忌み言葉を使わないように、注意が必要です。

焼香

焼香のマナーは一般葬と大差ありません。基本的に焼香は、宗派・宗旨によって作法が異なるため、故人の宗派に合わせるのが一般的です。

焼香は喪主・遺族・親族の順に行われるため、焼香の作法が分からない場合は前の人にならって行います。また、葬儀場によってはあらかじめ作法の説明があるので、聞き漏らさないようにしっかりと確認しましょう。

家族葬に参列しない際のマナー3つ

家族葬に参列しない際は、下記のマナーに注意します。

  • 供花(きょうか・くげ)
  • 香典
  • 弔問

家族葬に参列せず、弔意を表したい場合は、葬儀後に故人の自宅へ弔問します。その際は迷惑にならないように、あらかじめ連絡しておくとよいでしょう。順番に紹介します。

供花

参列しない際は、供花を送って弔意を示す方法があります。供花とは、故人に対して弔意を表すための花です。

しかし、香典と同様にお返しの必要があるため、家族葬では辞退しているケースもあります。

そのため、供花を辞退している旨の連絡がある場合は、送らないようにしましょう。

もしも明記されていない場合は、口頭や電話などでお悔やみを伝えたうえで供花を送って問題ないか確認するのがおすすめです。

香典

参列しない代わりに香典を送りたいと考える人もいますが、こちらも遺族が辞退している場合があります。辞退しているか判断できない場合は、香典を送っても問題ないか遺族に直接確認します。そのうえで、後日弔問して直接渡したり郵送したりしましょう。

半ば強引に渡してしまうとお返しを用意しなくてはならないため、遺族に負担をかけてしまいます。

なお、家族葬に参列しない場合の香典について、下記の記事にまとめました。弔電や香典の代わりになるものについて解説しているので、香典以外の方法をお探しの方はご一読ください。

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弔問

葬儀に参列しなくても、後日自宅に弔問することは問題ありません。ただし、葬儀直後では忙しくしていることが考えられるため、1週間から10日程度期間を空けてから弔問するのがおすすめです。

もちろん、弔問する際はあらかじめ可否や予定を確認してから訪れましょう。また、香典や供花などを渡したい場合は連絡なしで持参せず、受け付けているか確認しておくことでお互いの負担を軽減できます。

基本的に家族葬には近親者のみが参列する

家族葬に参列するのは家族・親族が基本ですが、明確な定義はありません。喪主と家族が参列してほしい人を決め、訃報の知らせとともにお願いされるのが基本です。

つまり、参列をお願いされていない場合や葬儀会場や日時などの詳細を知らされていない場合は参列しないのがマナーと言えます。

家族葬にするのはお返しや挨拶などの対応を最小限にし、故人との時間をゆっくり過ごすためです。勝手に参列すると、遺族に手間をかけさせてしまいます。

遺族の意向を最優先し、お互いに悔いを残さず故人との最後の時間を過ごしましょう。

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